Saturday, March 1, 2008

あげはジャム

あげはジャム




きあげははライムの味
あおすじあげははミントの味
りんぷんとろり
さらさらとろり
前翅つるり
後翅さっくり
あまくて
すっぱくて
ちょっとにがい。

  +【あげはジャムの作り方】
  +
  +材料:揚羽蝶(同じ種類のものが望ましい)100〜150羽
  +   グラニュ糖200g
  +   モラセス(糖蜜)100g
  +   蜂蜜100g
  +   洋酒(ブランデーなど)60cc
  +   好みにより 幼虫(第三期のもの。ニャッキは不可)少々
  +
  +蝶は翅と胴体に分ける。好みによって翅をもみ砕いておく。
  +胴体は好みによって少量加える(酸味付け)。幼虫も同様(苦み付け)。
  +糖蜜を鍋にかけ、グラニュ糖を全部入れて完全に融けるまで加熱し、
  +洋酒と蜂蜜を加えてシロップを作る。
  +シロップの荒熱を取ってから蝶を浮かすように入れ、ゆっくりと
  +染み込ませて一晩置く。
  +弱火で煮詰める。こげやすいので火加減に注意。
  +箸をつけて糸を引くくらいになったらできあがり。

野を舞う蝶は草食蝶
丈高い草を襲って
花を喰らう
蜜を啜る
道を飛ぶ蝶は肉食蝶
よく晴れた夏の日に
ねこの背中の上や
人の頭の上に
よく降りてきます。

  +【上級編 プリザーブスタイル】
  +
  +揚羽蝶は捕獲したらその場で翅と胴体に分け、蜂蜜をコアントロー(な
  +ければスイートシェリーでも可)で溶いた液を染み込ませて広口瓶に保
  +存する。蝶の収集はなるべく三ヶ月以内に終えること。蜂蜜漬けの状態
  +で長期間保存するときれいに仕上がりません。
  +
  +養殖する際は放し飼いにしないこと。凶暴なので飼料用の樹を枯らして
  +しまいます。
  +
  +なお翅の蜂蜜漬けは専門店で入手可能です。購入の際は蝶の産地に注意。
  +北海道産が上質です。熱帯産のものは安価で色が綺麗ですが大味です。
  +
  +胴体は、翅の種類に関わらず、烏揚羽を用いると上品に仕上がります。
  +分量は、材料の総重量の2%以内。
  +
  +翅の蜂蜜漬けにシロップ(上述)を数回に分けて加えながら加熱する。
  +加熱は広口瓶のふたを取って電子レンジで。一回につき400wで2分
  +。1日1〜2回、翅の艶加減を見ながら5回程度加熱する。そのあと蓋
  +をして冷暗所で三ヶ月以上ねかす。その間1度蓋を開けて、ガスを抜く。
  +火を付けてガスをとばすのもいいでしょう。
  +
  +食べるときには、翅をいためないように、ガラス瓶ごと横に輪切りにす
  +る。

蝶の鱗粉は胃で消化されずに静脈血に入ります
内側のすみずみへわたる
するするさらさら、に
耽るひとを
いかすもころすも
蝶次第



   気を籠めて蝶のたましひ召し上がれ






(C)2000 Kasumi Numatani

古い自由詩、発見

ウェブアーカイブから、自由詩だけはサルベージできました。
残したい作品だけ保存しました。おいおいアップしていこうと思います。

自由詩とは別な話になりますが、
残念ながら短歌は、ウェブアーカイブでは全滅でした。

短歌は、グーグル検索でキャッシュが残っていたものは既にここのブログ群に書き込んでありますが、
主に未来に発表した20首、30首連作が手元に残りませんでした。

「油桐」「消失点」を特に求めています。(消失点はウェブにアップしようと思った段階で手元にありませんでした)情報または作品現物がありましたらご連絡いただけるとありがたいです。